日々

私の日々

お父さんが死んだとき

火葬場のシャッター

 


タイムラプス

ベッドから外を見る

夜から朝

定期的に

季節

リストカット

私の背中

 

 


小さい頃、お父さんが焼き鳥を持って、玄関をガチャっと開けて、帰ってくるんじゃないかって、毎日考えてた。

いまは、もう、何も考えない

いまは、もう、何も考えない

 


後ろを振り向くと、誰もいない

誰もいない

 



なんで焼き鳥かと言うと、私たちは吉祥寺に住んでいて、お父さんは井の頭公園のちかくのいせやが好き、だった?ような、はず、で。

何故か私は、お父さんが玄関をガチャっと開けて家に入ってくるイメージがあって、それで毎回、なにか食べ物を持っていたような気がして

 


それを一緒に食べたり食べなかったり

 


しょうじき、5歳の頃の記憶なんてあんまりなくて、人から教えてもらった情報を、勝手に映像にして記憶を作っているような気もする。

 


お父さんがうたたねしている時、爪にこっそりとマニキュアを塗った

それでどうなったとか、なんて言ってたとか、覚えてない

 


なぜ覚えてないのだろう、覚えられないのだろう、