触れた手

今日は拡張した耳たぶがちぎれ、その炎症が治ったので縫ってきた。

麻酔が効くと何も感じない耳たぶに、引っ張られる感覚。

久々の感覚だった。

最後に注射や針を体に入れたのはいつだろうか。

顎にヒアルロン酸を入れた2021年頃が最後だったと思う。

最近は鼻の整形を改めてしたいと思いながら、お金を貯める暇あればゆっくりと学業に専念するべきだという考えが圧倒的で、踏み込んでいない。

耳の拡張も順調に進めばもっと大きくしたかった。

色々と上手くいっていない。

手術や針を体に入れた日は熱が出る。体が違和感を感じているのだろう。

夢で触ったお父さんの手を思い出して、ふと体が熱されたまま軽くなった。

今どこで何をしているのだろうか。私の耳の拡張を怒るのだろうか、そもそも、ピアスそんなに開けちゃいけません!とか言うタイプなのかな、など考えてくすくすと笑う。

耳は許してくれそうだけど、舌と臍は嫌な顔をしそうだなと思った。

ロリータを着たら褒めてくれそうだし、s君には飯を食えと言いそうだ。

お墓参りに行かなきゃ、でも、行きたくない、”そこ”に居ると信じたくないから。

どこか自由に旅をして、いつか私の住むアパートに帰ってきて欲しい、タバコならあるよ。

s君のことだってたくさん紹介したい。私の小さな頃の話を沢山聞きたい。

共に過ごす時間があまりにも短すぎたように思う。ただ不幸だなんて思わない。出会えただけで、私という存在をお父さんが大切にしてくれた事実があるだけで私は生きていける。

明日も授業だ。

半分の力で頑張る。