気づいたら、もう3月になっていた
3月
私にとっての3月は、いつだって苦しい。
今この情勢をみて、お父さんはどこに行くんだろうと、毎日考える。
もう、15年経つ、
目を閉じれば目まぐるしいあの3月の日々が瞼に流れる。そうやっていつも新しい学年を迎えていた。
もう大人になったねと声をかけられるけれどあの時から私は1ミリも動けていない、もう15年もたったのよ早いわねと言われたって、私の中では時間は止まってて、あの時産まれたもう1人の私が15歳になっただけで、私は時間の流れも自分の体も何も、現実も、変わったことなんてひとつもない。
まだ、わたしは、動いていない、し、もう、動けなくなる、
動けないからだと、私をつれて、いつまでもこうして、あの場所に止まっていよう。
みんなが忘れて、過去の人にして、でも、私はそこにいる。
カーテンから光が差し込んでいた。