本ってなんだ

 

わたしは、本という媒体、漫画という存在、全てを愛していて、それに関わる人間、言葉。

 


最近自分の中で色々と、本、に関して思うことがあり、ゆっくりと考えてみたのだけれど、一つの作品、一つの言葉、誰かが生み出した“それ”を、本、という物以上の意味合いを持たせることはあまり良くない事だなと思った。

一冊の本、一つの言葉、一つの物語、形であり、物であり、たった一つである。

それでいいじゃないか。

 


必要以上の情報、意味合いを持たせることで、言葉の一つ一つの意味が変わってくる。無意識のうちに、人間は関連性を考えてしまう。

 


血の繋がり、遺伝子、家庭環境

もちろん、それらは人間という生き物であるから、関係しているのだけど、その“人”が生みだした言葉や物語は、その人だけのものであって、遺伝や、生活は関係ないと私は思う。

考えて、脳が動いて、手が動いて、生まれるもの。それらはたった1人で行われる事で、著者に関わる全ての人はそれを理解しなければならない。

 


一つの物語をつくりあげ、本、という形になり、本屋さんに並んで、誰かが買って、読んだり、読まなかったり。

それが本というもののあるべき姿で、なぜ、それ以上を求める人が多いのだろうか。私には分からない。

 


それは、私自身が、たくさんの他人から、ひとつのフィルターをかけられて見られてきた20年間だったから、そう思うだけで、きっと、色々な考え方があって、色々な人間関係、家庭環境があり、出来上がるものなのだろう。

 


それらを利用して、お金や感情を動かそうとしてくる大きな“もの”たちの存在に私は悲しくなる。

 


生き物全てにもおもうのだが、本など、物、に対してもあるべき姿でいて欲しいと日々思う。