chapter.1
22日の夜、早めに眠れたのに、12月23日になった深夜3時、私は目が覚めて、眠れず、この課題に悩まされていた、嘘を書くか、書かないか悩まされてる間、同じような悩みを抱えている人は何人居るのだろうか、いないのだろうか。
そんなことを考えていた。
chapter.2
プライベートを切り取るというのはどういうことなんだ。
本当のことを書けばいいのか、テラスハウスのように、面白おかしく、楽しくフィクションの事実を書いて、講評で褒められるならば、自殺するだろう。
私は、自分のことを、書きたくない、誰にも見られたくない。先生たちがなぜ、特に今という時期に、プライベート、という苦しくて生々しい領域をデザインという授業で題材にするのか、私にはまったく分からない。
こんな時間に、そのちゃんにらいんをした。
23日の深夜、4時頃、苦しくて、悔しくて、涙が止まらなかった。
chapter.3
ここ数日私は、真っ黒な不正出血が止まらない。
出血の止まらなさと、この課題を向き合わせた時、本当のことを書くことが、私にとっていいことなのではないかとおもった。
自分の手首から脂肪が見えたとき、さすがに危ないと感じ、少し曖昧さが解けた4時40分手首に生理ナプキンを貼り、上からテーピングでカチカチに固めた。
生理ナプキン「え?ここに貼るんですか?」
ひよ「そうだよ」
4時56分に別に痛くもないのに痛み止めを飲む。眠りたくもないし起きていたくもないけど眠る。
最近強い人になりたい、何となく椎名林檎を妄想。
ケミカルな毎日。
chapter.4
7時44分起床
朝の空気は気持ちがいい。
-立ち上がり体重計に向かう、ふらついて、座り込む、立ち上がる-
体重は46.1キロ昨日より1キロも増えていた、昨日今日の変化は水分らしい。
最近低体重気味で登校するのもしんどくおばあちゃんくらいの歩幅で歩いているのでそろそろ体重を50キロに戻したい。
部屋には昨日の夜の残骸があり臭かった。そして、このことも書かねばならないことで、自分自身のことで、受け入れるしかない事であることもわかっている。これが最後だと本当に決めている。
chapter.5
とても楽しみにしてたイベントがあるからわくわくしている。昨日そのちゃんと一緒に買ったアイシャドウがとても良かったので使うのが楽しみ。
最近、枕元には大槻ケンヂのステーシーズを置いている、ニアデスハピネスというのは、この小説に出てくる言葉で、死の間際に見せる、少女の笑顔のことである。
コロナと私に近い何かを感じる。なにか作品を作らなければながらない気がしてモゾモゾする。
換気している窓の、透けるレース、電車の音、寒いかぜ、近所のすごく小さい踏切。
朝お迎えられたこと、嬉しくなる。
-2度寝-
chapter.6
12時に起きるつもりが13:48分に起きる
背中と、お腹にカイロをとりあえず貼った。
大急ぎでヘアメイクしてなんとか予定の電車に乗り込む。
大急ぎだったので写真なんて撮れない。
渋谷に向かいネイルにゆく。アルコール消毒を毎日毎日するようになり、肌の弱い私は、爪も割れるようになり、爪を守る為にもネイルしてもらうようになった。
そのちゃんからの返信に心が強くなる。
15:55渋谷のネイルサロンに到着
基本的に綺麗なお姉さんがきれいなお姉さんの爪やまつ毛を触っている空間なので居心地が良い。
冬らしい、雪の結晶のデザインのネイルを少しピンクがかったラメとストーンを乗せてもらい“かわいい”を連発かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわかわいいかわいいかわいいかわいい
chapter.7
17:30にむっちゃんと新宿アルタ前で待ち合わせしていたのだが、ネイル終わった時にiPhoneを見たら17:30で、やば、と思ったらむっちゃんから遅れる、と連絡が来ていて安心。
ネイルサロンを出、山手線に乗り、アルタ前でむっちゃんと、合流。
この日はクリスマス的なイベントを開きたいなということで集まっていた。
わたしは、今回の課題について油絵科であるむっちゃんにいろいろと相談と手伝ってもらい事があったためであった。
chapter.8
むっちゃんが、私が痩せたことを心配しつつも、細くなって綺麗になったことを褒めてくれて、私はなんて繊細で美しく私を守ってくれる人なんだろうと感動した。
新宿西口にある大きなウェルシアにいき、膨らむタイプの大きな絆創膏を買った。
むっちゃんには、自分の身体のこと、日常のことを隠すのをもう辞めたいと、伝えた。
堅揚げポテトも買った。
カラオケまねきねこに行く前に、西武デパートにゆき、クリスマスっぽいケーキ買って食べたいね、なんて話していたのだが、あまりにも人が多く、種類の多さに困りカヌレが6種類入ったセットをかった。私はどうしてもアールグレイが食べたくて、むっちゃんはブルーベリーがどうしても食べたかった。
セットには両方入っていた。
まねきねこの45番の部屋に入り、まだ手首に生理ナプキンを貼っていた私はそれを取り、ちゃんとした絆創膏を張る様子をむっちゃんに動画をとってもらった。
好きな音楽を流して少しだけ踊りながら。
ずっと、隠していたものを人に見せることが出来てうれしかった。
生理ナプキンの周りにカチカチに巻いてたテーピングを外すと普通の生理の時のような生理ナプキンが出てきて、普通の生理の時のように、クルクルとまとめてゴミ袋に捨てた。
手首から、深海から地上に打ち上げられた魚のように脂肪が溢れ出ていた。
むっちゃんは動画を撮り続けていた。
1日経っているのに血が止まらず血を拭きつつ、絆創膏を貼り、これはたぶん、縫わなきゃダメになるやつだな、と思った。
私の左手は既に握力が10くらいしかない。
絆創膏をはり、テーピングでカチカチにした。
chapter.9
そのあとは沢山歌を歌って、カヌレを食べて、沢山おしゃべりして、むっちゃんは課題用の写真をたくさん撮ってくれた。
トイレに行くとアクリル絵の具のようなテクスチャーと色の真っ黒な不正出血がおりものシートについていて、私はよくあることなのだがいつもこういった不正出血が起こると、変に脳が冷める。
むっちゃんと一緒に相対性理論の地獄先生を歌った
「サヨナラも言えないで いやだな わたし まだ 女子高生でいたいよ」
過去の恋バナをしたり、とにかく楽しい。
カラオケを出て、プリクラを撮った。
全部盛れて楽しかった。
別れ際も、むっちゃんは写真も、動画も撮ってくれた。私は大人や家族には恵まれてない、友達には恵まれている。私はもう大人なのだろうけど。
last.
帰りの電車の中で、23日は終わり。
こんな世界のこんな時代に、芸術と自傷は紙一重、そんな自分に危機感、立つホーム、ステイホーム。